般若心経・金剛般若経 二十一

前回の現代語訳

「このように問われたとき、師はスブーティ長老に向かって次のように答えられた――
『まことに、まことに、スブーティよ、あなたの言う通りだ。如来は求道者・すぐれた人々を最上の恵みでつつんでいる。如来は求道者・すぐれた人々の最上の委嘱を与えている。だからスブーティよ、聞くがよい。よくよく考えるがよい。求道者の道に向かう者はどのように生活し、どのように行動し、どのように心を保つべきかということを、わたしはあなたに話して聞かせよう。』
『そうしてくださいますように、師よ。』と、スブーティ長老は師に向かって答えた。

3

師はこのように話し出された
『スブーティよ、ここに求道者の道に向かう者は、次のような心を起こさなければならない。」

ここで疑問なところは全くないと思います。まだ、師は何も話していません。これから物事の本質が解き明かされてゆく筈です。

次を読みます。

「所有一切衆生之類。若卵生若胎生若濕生若化生。若有色若無色。若有想若無想。若非有想非無想。我皆令入無餘涅槃而滅度之。如是滅度無量無數無邊衆生。實無衆生得滅度者。」

書き下し文

「『あらゆる一切衆生の類(たぐい)、もしは卵生(らんしよう)、もしは胎生、もしは湿生(しつしよう)、もしは化生(けしよう)、もしは有色(うしき)、もしは無色、もしは有想(うそう)、もしは無想、もしは非有想(ひうそう)、もしは非無想なるもの、われ、皆、無余涅槃に入れて、これを滅度(めつど)せしむ。かくの如く無量無数(しゆ)無辺の衆生を滅度せしめたれども、実には衆生の滅度を得る者無し』」

現代語訳は次回にします。

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