般若心経・金剛般若経 十四

「三世諸佛(さんぜしよぶつ)。依般若波羅蜜多故(えはんにやはらみつたこ)。得阿耨多羅三貘三菩提(とくあのくたらさんみやくそんぼだい)。

書き下し文

「三世諸仏も般若波羅蜜多に依るが故に、阿耨多羅三貘三菩提を得たまえり。」

現代語訳

「過去・現在・未来の三世にいます目覚めた人々は、全て、智慧の完成に安んじて、この上ない正しい目覚めを覚り得られた。」

要約ここで、初めて、大悟した者のその世界の肯定が出てきました。これまで、「ない」尽くしだったものが、初めてここで世界と己の肯定を語ります。佳子・現在・未来の三世に大悟した者が存在し、その者は、智慧の完成に行安んじている、と述べられます。

「故知般若波羅蜜多(こちはんにやはらみつた)。是大神咒(ぜだいじんしゆ)。是大明咒(ぜだいみようしゆ)。是無上咒(ぜむじようしゆ)。是無等等咒(ぜむとうどうしゆ)。能除一切苦(のうじよいつさいく)。眞實不虚故(しんじつふここ)。説般若波羅蜜多咒(せつはんにやはらみつたしゆ)。即説咒曰(そくせつしゆわ)。
書き下し文

「故に知るべし、般若波羅蜜多はこれ大神咒なり。これ大明咒なり。これ無上咒なり。これ無等等咒なり。よく一切の苦を除き、真実にして虚ならざるが故に。般若波羅蜜多の咒を説く。すなわち咒を説いて曰く、」

現代語訳

「それ故に人は知るべきである。智慧の完成の大いなる真言、大いなるさとりの真言、無上の真言、無比の真言は、全ての苦しみを鎮めるものであり、偽りがないから真実であると。その真言は、智慧の完成において次のように説かれた。」

智慧の完成した者のその静かなる心とその説くことの真言である事を述べられています。次にその真なる内容が語られる筈です。それがどんな言葉化は知ってゐる人は知ってゐると思いますが、次回に譲ります。

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